- 2014年06月07日
- 工場の電気料金削減
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工場の省エネに取り組む場合にはいくつかのポイントがありますが、その中で最も重要なことは特別な準備もなしにすぐに実行できることです。
つまり、どんなタイプの企業であってもスタッフがストレスなく省エネを認識して、工場の運営においてメリットが残らなければなりません。
この場合、電力会社の切り替えを適切に行うことがベストです。ここでは、電力会社切り替えについてのメリットを説明しましょう。
導入費用が0でできる電力会社切り替えは省エネ効果も大きい電力会社はかつて大手の企業によって寡占されていましたが、自由化が急速に進んだことで電力会社を消費者が選べる時代となりました。
現在は従来の企業以外にも【新電力】とよばれる新規参入の企業も非常に多く、ユーザーのニーズに応じて電気代を相対的に軽減することが可能となっています。
この電力会社の切り替えにおける最大のメリットは導入費用0でできる点にあり、他にも削減効果が期待できる方策はありますがコストをかけずに省エネに取り組めるということが大変画期的と言えるでしょう。
工場も業者を変えるだけで経費削減を伴った大きい省エネ効果が期待できるようになり、これからさらに【新電力】参入業者も多くなることが大きく予想されているのです。
できるだけ多くの電力会社に見積もりを提供してもらう電力会社切り替えをしても必ずしも期待できる省エネ効果が生まれないケースもあります。
新しい電力会社に切り替えてどれほどの削減効果が見込めるのかという見積もりを多く取っていなかったことが要因です。
電力の自由化によって、工場も地元の電力会社だけでなく、エリアの離れたところに拠点を置く電力会社からの電力供給を受けることが可能です。
つまり、見積もりを多く取ることでより電気代削減ができる業者を選べるチャンスが広がっているでしょう。
工場の省エネは一般家庭のそれと比べても非常にシビアです。省エネで費用がかさむようでは何の意味も成さないわけです。
そのため、切り替え後にどの程度の削減効果が確実に見込めるのかを事前により多く吟味しなければなりません。照明設備
お次の工場における省エネの取り組みポイントですが、電力会社の切り替えでまずは省エネ効果を出した後、これを長期的に維持できる体制について費用をかけて構築することも必要となってきます。
その中でやはり優先すべきなのは、省エネを長期的に実現できる工場内の設備にこだわることです。
設備も生産効率を上げられるように進化していますが、同時に消費電力を抑えて生産できる省エネタイプでなければ工場としても長期保有は難しいと言えるでしょう。
工場省エネに取り組む優先順位2〜設備の導入工場の省エネ取り組み優先順位2は、省エネをしっかりと体現してくれる設備の導入です。継続的に生産活動を進める工場では、照明や空調に掛かる電気代は凄まじいので少ない電力で使用できればこれほど理想的なことはありません。
そのためには導入費用も重要ですが、年間の生産量や稼働時間を厳密に見積もって現状よりもどれくらいの省エネ効果が見込めるかをきちんと把握することが先決です。同じ設備であっても、工場が異なれば得られる省エネ効果も異なるので導入前の設備選びは極めて重要となります。
特に照明はLEDなどを導入して寿命も長く低電力で運用できるものが必須で、これが空調における電気代省エネにも大きく繋がっていくでしょう。
工場省エネに取り組む優先順位3〜設備の保守管理設備導入後に欠かせないのが定期的な保守管理です。日常的にはどんなに省エネで運用ができても、故障が多い設備になると工場としてはスムーズな生産活動に大きく悪影響を及ぼします。
そして、保守管理に掛かる費用はそのままランニングコストとして利益を圧迫しますので、設備導入の段階でも保守管理費用が少なく済むものを選ぶ必要があります。
省エネは電気代だけが注目されがちですが、実際はこれらに掛かる費用も考慮しないと本来における省エネにはなりません。設備は導入費用が少なくても維持費用が高額になるものも多いので、これを含めて総合的に設備やそれを提供する業者を選んでいくことが必要です。会議
さて、工場では省エネ設備を使って経費節減を進めるにしても、結局は人によるコントロールが必要になります。
よって、工場で省エネを進める上で次に優先度の高いポイントというと工場内における運用対策になり、省エネを達成するための仕組みはもちろんですが全体的な啓発も必要となってくるのです。
ここでは、省エネの社内運用に関する取り組みをチェックしていきまましょう。
工場省エネに取り組む優先順位4〜設備の運用設備の運用への取り組みは、より省エネ設備の使用効率を高めるためにとても重要です。専門のスタッフによって運用方針や方法が策定されることが理想的で、これは製品の品質を管理するための目的の一環として取り組まれることも多くなります。
空調設備になると工場稼働中などにおける温度設定の取り決め、工場の5sなどの品質管理活動との同調を密接に進めなければならないので運用には常に専門人材を据えて監視していかなければなりません。
よって、運用方針をしっかりと決めて実行していくためには一定の人件費が掛かることも必然的となり、省エネの設備の維持管理と同様にコストによって削減効果が期待できる取り組みと言えるでしょう。
工場省エネに取り組む優先順位5〜工場内での啓発また、このような運用方針を決める人材は、社内におけるその他のスタッフへの啓発も担わなければなりません。どんなに優れた省エネ設備であっても、省エネを理解しないまま不適切な使い方をすれば思うような削減効果は得られないでしょう。
ここでは人による人への啓発が常に求められ、省エネの目標値を工場内のすべてのスタッフへ達成させるような統率力を発揮することも次に優先される取り組みとなります。省エネ設備の正しい運営には、それを毎日使用する人材への意識改革も確実に進めることが必須となる訳です。
さらに、省エネ運用を進める人材自体も常に知識蓄積が欠かせませんので、人材レベル維持に掛かる経費は長期的に確保していかなければなりません。紙
これまで、工場における省エネの取り組みに関する最重要ポイントについて優先順位をつけてきましたが、実はそれ以外にも少なからず省エネに大きく影響する効率化すべきポイントが工場には存在しています。
ここでは、比較的大きな工場であればあるほど省エネが達成されにくいポイントを見ていきましょう。
電気代以外に人件費の効率活用も工場省エネに不可欠多くの工場において、なかなか効率化が達成されない経費として最も大きいものの1つに人件費があります。特に規模の大きい工場になると部門が細分化されていることも少なくないので、各々の部門が独立しすぎて協力体制が構築されにくいケースもあるでしょう。
特にグローバル化の現代においては海外拠点にて外国人スタッフによる運営が進められる訳ですが、日本人との労働文化の違いによって部門間の人材移動や応援などによる労働調整が非常に難しい実情も否めません。
海外拠点の場合は人件費が低いことだけにメリットを特化すると、将来的な人件費上昇の際に収益改善を図るのが著しく困難になります。そのため、人件費の効率活用が早期に進められた工場は全体的な費用削減による省エネを果たすことができるのです。
消耗品やコピー用紙なども省エネの対象になる!さらに大規模な工場ほど疎かにされるのが消耗品やコピー用紙などの無駄遣いです。スタッフによっては、消耗品も工場にとってのエネルギーの1つだという認識が大きく欠けている場合も多いのです。
特にコピー用紙の場合は印刷サイズを変えたり、両面を無駄なく使ったりすることで大幅な省エネを自然に達成できるエネルギーと言えます。電気代の場合は季節的なものもあって、どうしても削減が難しい状況が出てくるものですが、このような消耗品に関しては通年で省エネ努力が可能です。
本来最も経費削減が簡単なアイテムであるのにも関わらず、それができないのは企業自体に消耗品をエネルギーとして見なしていない現実があるからになります。